学生などクレジットカードを持つことができない人にとって、クレカ支払い以外の選択肢がない格安SIMは頭の痛いところです。いくら魅力的でも、申し込めないのでは無意味だからです。
ただ、最近ではクレカよりも審査基準の緩いデビットカードでも、支払いが可能になっているMVNOもあります。主なものとしては、以下の5つが挙げられます。
・楽天モバイル
・UQmobile
・mineo
・J:COMモバイル
・ロケットモバイル
目次
楽天モバイル
MVNOでは最大手といえる楽天モバイルは、制限付きとはいえデビットカードでの支払いが可能です。払い方によっては、楽天ポイントがもらえることもあります。
どのカードが利用可能？
楽天モバイルでデビットカードによる決済を行う場合、使用できるカードがMVNO側から指定されています。具体的には楽天デビットカードと、スルガ銀行デビットカードです。
それ以外のカードは利用できないと明記されていますので、もし楽天モバイルをデビットカード決済で利用したいなら、楽天銀行かスルガ銀行の口座を開設する必要があります。
特に楽天デビットカードの場合、利用料金の1%分の楽天スーパーポイントがたまります。買い物などに使えますので、口座を開設するなら楽天銀行がオススメです。
メリットとデメリット
楽天モバイルのメリットとしては、専門に取り扱っている店舗が多数設置されていることが挙げられます。対人サポートが必要という人にとっては、うれしいところです。
高速通信の容量を使い切っても、1Mbpsの通信速度で使い続けられる「スーパーホーダイ」というプランがあるのも、メリットと言っていいでしょう。
デメリットとしては、MVNOの中では通信速度が速いとは言えないことが挙げられます。昼間の利用者の多い時間帯だと、1Mbps台に落ちることも珍しくありません。
ただ、楽天モバイルは回線を大手キャリアから借りているMVNOから、独自回線を持つMNOに脱皮しつつあります。完全にMNOとなれば、この問題は解決するでしょう。
UQmobile
auのサブブランドであるUQmobileも、デビットカード支払いに対応しています。ただ、実際に使えるかどうかについては、発行している金融機関の対応次第になります。
どのカードが利用可能？
UQmobileの公式サイトには利用できるデビットカードについての記載がないため、UQmobil側の都合で利用できないデビットカードはないということになります。
ただ、UQmobileの公式サイトには「発行会社の基準による。詳しくは金融機関に問い合わせてほしい」という旨の内容も記載されています。
つまり、デビットカードが支払いに使えるかどうかは、金融機関の対応次第ということになります。逆に言えば、金融機関が対応していれば何でも使えるということです。
メリットとデメリット
UQmobileのメリットとしては、通信速度の速さが挙げられます。KDDI直系のMVNOだけあって、10Mbpsを割り込むようなことはほとんどありません。
スマホプランだと、月々1700円払えば電話がかけ放題になるオプションが用意されています。楽天モバイルほどではないものの、実店舗も設置されています。
デメリットとしては、au回線以外が選べないということが挙げられます。最近では大手キャリアの回線を全部選べるMVNOもありますが、それと比較すると選択肢が少ないです。
また、au系はVoLTEへの対応などの関係で、au本家からau系MVNOに移った場合でも、スマートフォンなど端末をSIMロック解除してもらわなければならないことがあるなど、ちょっと厄介なのです。
mineo
mineoもデビットカードでの支払いに対応しています。こちらも、MVNO側で制限をかけていませんが、金融機関側の対応次第という感じです。
どのカードが利用可能？
mineoの公式サイトによると、mineo側の都合で使えないデビットカードについては記載されていません。こちらも、基本的にデビットカードの利用に制限はありません。
ただ、「発行会社によっては公共料金や携帯電話料金の支払いに利用することを制限されている場合がある」とも記載されています。
こちらもUQmobileと同様、使用できるかどうかは金融機関次第といったところです。前もって聞いておいた方が、いいかもしれませんね。
メリットとデメリット
メリットとしては、回線の選択肢が多いことが挙げられます。特定のキャリアの回線しか使えないMVNOが多い中、mineoは大手3社すべての回線を利用できるのです。
パケット容量をユーザー同士で融通することができる、「マイネ王」というサポートサイトでユーザー同士が情報交換できるなど、交流に重点が置かれているのもメリットと言えそうです。
問題があるとすれば、やはり通信速度でしょう。MVNOの中では比較的マシな方ではありますが、昼間などにはたまに2Mbpsを割り込むこともあります。
mineoは楽天モバイルとは違い、将来的なMNO化はアナウンスされていません。それだけに、速度の問題は今後もついて回ると考えておいた方がいいでしょう。
J:COMモバイル
J:COMモバイルも、デビットカードでの決済に制限を設けていません。金融機関側の制限がなければ、基本的にどのデビットカードでもOKです。
どのカードが利用可能？
UQmobileやmineoと同様に、J:COMモバイル側の制限はありません。「デビットカードは使えますか？」という質問にも「はい、使えます」と答えています。
ただ、一部の金融機関では承認されない可能性があるという点にも言及しています。金融機関次第という点についても、UQmobileやmineoと同様ということになります。
メリットとデメリット
ケーブルテレビの会社が母体となっており、数は決して多くありませんが、都市部を中心に専門店が設置されています。ただ、北海道や中四国などには全くありません。
初期設定が分からないという人には、作業員が自宅を訪問して説明してくれます。都市部に限れば、サポートは手厚い部類に入ります。
デメリットとしては、UQmobileやmineoなどとは違い、最低利用期間が撤廃されていないことが挙げられます。ドコモ回線の音声SIMだけとはいえ、ちょっと時代遅れな感じです。
通信速度については情報が少なく、気になるところです。ただ、ユーザーの評価は「スムーズで問題がない」というものが多いようです。
ロケットモバイル
ロケットモバイルも、デビットカードでの支払いが可能だと明記しています。MVNO側で制限を設けず、金融機関側の判断次第という点も似通っています。
どのカードが利用可能？
ロケットモバイルのサイトには、デビットカードについてははっきりと「利用可能」と書かれています。「契約内容により、一部利用できないカードがある」という内容も似通っています。
また、ロケットモバイルでは「残高不足だと登録できない可能性がある」とも書かれています。契約前に、金融機関の残高を確認しておいた方がいいでしょう。
メリットとデメリット
ロケットモバイルの最大にして唯一のメリットは格安な「神プラン」と「神プランS」でしょう。ドコモ回線が神プランで、ソフトバンク回線が神プランSです。
回線速度は200kbpsになるものの、いくら使っても神プランは298円、神プランSは398円になります。一時的に速度を上げるバースト機能がついているので、サイト閲覧のストレスも軽減されます。
問題は、高速通信の方です。10Mbps出ている時間がほとんどなく、昼間の利用者が多い時間帯だと2Mbpsを割り込むこともあります。
実店舗を構えていないのも、デメリットと言っていいでしょう。対人サポートが必要な人にとっては、不安要素のひとつになるためです。
